思い出の昭和、そして上月町
●検索サイト等、他のリンクをたどってこのページに直接こられた方はココをクリックしてください。

(第16話)蚊取り線香にいぶされて

さて、中学一年生の秋に手に入れた私の城は「中二階」であったことは既に述べました。
もともと一階建ての家でしたから、そんなものに二階をつけるとなるとものすごく天井も低くてあたりまえですわな。それでも自分の城です。誰がなんてったって私の城です。しかも真空管式の16インチ白黒テレビも備えてんだよ!ってなもんです。
しかし、天井が低い・・・・・・
夏は暑いし・・・。何とか存在する小さい窓は開けたらすぐに一階の瓦が目の前にあるわけですから、焼けこんで暑いことこの上ないのです。
でも、なんたって私の城です。
そんな私の城ですが、蚊取り線香中毒(?)にかかってしまったのです。狭い部屋で蚊取り線香を焚きながらの就寝は、線香の心地よい香りに包まれて最高の喜びになっていました。しかも、狭いだけではなく、なんたって天井が低いものですから、私は線香の煙にいぶされながら寝ていたわけです。
まさか死にはしないだろうと思ったりして、蚊取り線香の煙がもうもうと立ち込めるがまま惰眠をむさぼっていたのです。明け方には流石に煙は漂ってはいませんでしたが、それでも匂いは凄かったです。
そのときに刷り込まれた蚊取り線香の成分が今でも抜けないのか、今でも蚊取り線香の香りを嗅ぐと「天国に上るような」至福の喜びを得るのです。「猫にマタタビ」、「私には蚊取り線香の煙」です。
あー、蚊取り線香の香りを想像しただけで体はすでに「フニフニ」です。
蚊取り線香に栄光あれ!!
<<2005.08.21記>>
All rights reserved by AL-Works
kozuki-town Sayo-gun Hyogo-pref. Japan