思い出の昭和、そして上月町
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(第4話)200円の価値

やはり昭和の42年前後の事ですが、当時200円あれば一日中非常に豪勢な遊びが出来たものでした。
我が上月町にも劇場があって映画も上映していました。しかし、昭和42年ごろにはすでに閉館になっていたと思います。なので、僕たち昭和の少年たちは隣の町の、佐用町にある劇場に映画を見にいっていました。おりもおり「ガメラ対バルゴン」を上映するというので、小遣いをせしめて同級生と見に行ったのです。
当時の汽車賃(姫新線の佐用、上月駅間・子供)が往復で¥30でした。昼飯にしたうどん代が¥50です。さらに袋に入ったおやつがたしか¥20くらいでも買えたと思います。で、映画2本立てで子供料金が¥80でした。
でしめて¥180ですよね。佐用町の商店街中ほどに当てモンの店がありまして、道中そこですこし遊ぶ余裕があります。
かくして、当時の小学生は¥200あれば一日中、とんでもないくらい飛び切りの贅沢が出来ていたのです。とは言え、当時の200円は小遣いとしてはなかなかもらえるような額でもなかったので、さすがに毎週毎週このような贅沢三昧ができていたという訳では決してありません。年に数回のことでした。
なお参考までに佐用町の映画館の位置をと言いますと、現在の上町近辺、森産婦人科がある小さな山(?)のふもとといいますか、だいたいそこら辺にありました。現在ではその小さな山(?)の後方を切通にして佐用坂から現在の上町に道を付けられましたので、その分だけ、当時と地形が変わっています。
その映画館で見た映画で思い出深いのは「サイボーグ009」、「ジャングル大帝」、「ガメラ対ギャオス」、「南海の大決戦」、「妖怪100物語」、「大魔神」等など、思いで深い映画館です。しかし当時、私は映画に関してもう一つ、カルチャーショックを受けた記憶があります。近所の「おにーさん」が神戸に就職していたのですが、その神戸の「おにーさん」が言うのには、「神戸では映画は¥350(ただし大人料金)だ」。
さん!さんびゃくごじゅうえん!!??
一日遊んで¥200で事足りた私の金銭感覚を非常に狂わせてくれた一言でした。 <<2005.07.27記>>
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